負傷して治療のために医師にかかった場合、その費用は全額損害になる。ただし、過剰治療、高額治療などについては否定されることがある。何が過剰治療か、高額治療かについてはなかなか難しく、むち打ち症などで、長期間の治療が争いになることがある。また、事故と因果関係のない被害者の身体的素因によることまで治療していると、争いになることが多い。

これらの問題は、その治療が医学上合理性があるかどうかにより判断されることになる。骨折やむち打ち症の場合、リハビリとしてマッサージや鍼灸の施療を受けることがあるが、それらの施療について、医師の指示による場合は問題ないが、医師の指示がなく世間の評判を聞いて施療を受けた場合など、その必要性がないと争いになることがある。温泉治療についても同じ問題が起こる。